これからの宮崎をリードし、「宮崎の未来を照らす」ビジネスリーダーの育成プログラム「ひなたMBA(みやざきビジネスアカデミー)」。プログラム内容は、経営層向けの講座をはじめ、社会人になったばかりの方でも受講できる講座まで多岐にわたります。今回はその中の一つ、「経営者塾」の模様をお届けします。
「経営者塾」は現経営者や次世代経営者層を対象に、企業を変革する上で必要な判断や意思決定力の向上を目的としたプログラムです。株式会社グロービス※と共同で開講しており、実在する企業の事例や事前課題をもとにした講座内容、講師と受講者の積極的な双方向コミュニケーション、受講者同士のディスカッションを中心に進行していく研修が特徴となっています。今年11人の受講者が参加している同プログラムは毎回約7時間、全5回にかけて行われます。
3回目までの講座では、現役で活躍している経営者やコンサルティング業務などを行っている3人の講師が順番に、マーケティング、人材マネジメント、財務の基本など企業の変革に向けて必要な経営知識をレクチャーしてきました。4回目からは、これまでの学びを活かしながら、より変革力に寄与する内容へと移行していきます。
10月27日に行われた第4回の講師を務めたのは、グロービス経営大学院教授であり、企業のイノベーション・パートナー、株式会社EXABIOの代表取締役を務める山口英彦さん。「経営戦略の基本」「持続的成長とデジタル化戦略」の2つをテーマに講座を行いました。
前半は、「経営戦略の基本」について。ビジネスフレームワークや企業事例を参考に、事業戦略における環境分析の目的やプロセスについて理解を深めながら、事業におけるKSF(Key Success Factor:主要成功要因)を導き出す過程と企業戦略に落とし込む方法を学びました。
講師が基礎的な考えや型について解説した後、グループでの演習を行うのが講座の流れ。受講者には幅広い世代、様々な職種の人たちが集まっていますが、各グループ3~4人の少人数ということもあり、活発かつ和気あいあいとした意見交換が行われていました。真剣に話し合いながらも、グループによっては笑いが起こったりと議論自体を楽しんでいる様子も伺え、4回目にしてかなり発言しやすい空気感が醸成されているようでした。
後半のテーマは「持続的成長とデジタル化戦略」。企業の事例を参考に、成長の背景にある成長要因の考察を行いました。
講座中講師からは、グループワークの回答や個人の意見について頻繁に、「どうしてそのように考えたのですか?」「と言うことは、どうしたらいいと思いますか?」など思考の幅を広げ深めるような問いの投げかけが入る場面が。この問いの投げかけをきっかけに、別角度の意見が出るなど、より議論が深まるきっかけや新たな気づきに繋がっているようでした。
また、休憩時間にも講師に積極的に質問しに行ったり、受講者同士で議論を行ったりするなど受講者全体として、学習意欲の高さも感じられました。講座の最後には、受講者による自身の企業の課題や今後変革していきたい部分などについての発表も。
受講者の皆さんが今回の学びをどのように活かし、“宮崎の未来を照らす”人材になっていくのか、今後に期待です。
取材・撮影・構成・執筆=藤井美帆(Qurumu)
※グロービス (https://www.globis.co.jp)
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